ドメインプロテクションとは?無料でセキュリティを強化する方法を紹介
大切に運営してきたWebサイトやビジネスの基盤ともいえるドメインを、「もし何らかのトラブルで失ってしまったら……」と考えるだけで、不安になりますよね。
ドメインが乗っ取られたり、不注意で設定ミスをしてしまったりすれば、Web上の活動全般に甚大な影響が及ぶ可能性があります。
そうした不安を解消し、予期せぬトラブルから大切なドメインをしっかり守る手段として活用したいのが「ドメインプロテクション」です。
この記事では、ドメインプロテクションの概要や利用するメリットなどを、ひととおり解説します。
また、無料で利用できる『XServerドメイン』の「ドメインプロテクション」機能も紹介します。
安心してドメインを管理できる方法を知ることで、より自信を持ってビジネスやWebサイトの運営に集中できるようになるでしょう。
ドメインプロテクションとは?
ドメインプロテクションとは、ドメインに関する重要な情報を保護するためのセキュリティ機能のこと。
ネームサーバー、DNSレコード、Whois情報など、ドメインの重要な設定において不正な変更を防止できます。
- ネームサーバーに関する設定(サイトやメールの接続先を決める設定)
- DNSレコードに関する設定(サーバーやドメインの情報を管理する設定)
- Whois情報に関する設定(ドメイン所有者情報を管理する設定)
- レジストラロックに関する設定(ドメインの不正移管を防ぐ設定)
ドメインプロテクションを利用すると、上に示したような設定変更を行うときに、本人確認(二段階認証)が求められるようになります。
ID・パスワードでの認証はできてしまったとしても、追加認証により第三者による不正な操作を未然に防げますので、ドメインのセキュリティを大きく強化できます。
とくにビジネスや重要な個人情報を取り扱うサイトでは、重要な機能といえるでしょう。
「ドメインプロテクション」のほか、「ドメインロック」など、サービスごとに異なる名前で提供されています。
またセキュリティが適用できる内容もサービスによって異なります。
ここで紹介するのは、あくまで一般的な内容です。
ドメインプロテクションのメリット2つ
ドメインプロテクションを利用するメリットは、主に以下の2つです。
とくにドメインの乗っ取りは危険です。
Webサイトの改ざん、フィッシング詐欺への悪用、機密情報の漏えいなどにつながれば、ビジネスなどに大きな影響を与えます。
ドメインの乗っ取りを防止できる
ドメインプロテクションのもっとも大きなメリットは、ドメインの乗っ取り(ドメインハイジャック)を防止できる点です。
ドメインの乗っ取りは、管理画面へ不正にアクセスしたうえで、所有者情報やDNS設定を書き換えるなどして起こります。
ドメインが乗っ取られてしまうと、以下の事例のように、所有権そのものを取られてしまったり、フィッシングサイトへ誘導されたりしてしまいます。
情報の書き換えや設定の変更に、本人確認が必要になれば、悪意のある第三者は簡単には乗っ取れなくなります。
不正アクセス自体も予防するべき問題ではありますが、万が一の場合でも、その先の不正操作を防いでくれるのがドメインプロテクションです。
誤操作を防止できる
ドメインプロテクションは、誤操作を防ぐ目的でも便利な機能です。
複雑な設定を扱うドメイン管理では、思わぬ操作ミスが大きなトラブルにつながることがあります。
たとえば、ネームサーバーやDNS設定を誤って変更したことで、サイトが表示されなくなるなど。
ドメインプロテクションを設定しておけば、本人確認という作業ステップが増えるため、こういった間違った操作を防ぎやすいです。
ドメイン乗っ取りによる主なリスク
万が一、ドメインが乗っ取られてしまった場合、以下のようなリスクが考えられます。
フィッシングサイトへ誘導されたり、マルウェアの拡散に悪用されたりすれば、アクセスしたユーザーにも被害が及ぶ可能性も。
フィッシング詐欺などの事例は非常に多く報告されており、常に注意が必要です。
▲出典:フィッシング対策協議会 | 2024/08 フィッシング報告状況
ドメインは手軽に利用できますが、インターネット上での活動においては、非常に重要な役割を担っています。
そのため、ドメインプロテクションなどの機能を用いて、セキュリティを強化することは非常に重要なのです。
悪意のあるサイトへの誘導
DNS設定を改ざんすることで、サイトへの訪問者を偽サイトにリダイレクト(転送)する手口です。
正規のウェブサイトにアクセスしていると思い込ませ、実際には攻撃者が用意したフィッシングサイトやマルウェアが仕込まれたサイトに誘導されます。
フィッシング詐欺への悪用
ドメインが乗っ取られると、フィッシング詐欺に悪用される恐れがあります。
先ほど紹介したようにフィッシングサイトへ誘導される恐れがあるほか、乗っ取ったドメインからフィッシングメールを送られる恐れもあります。
この場合、正規のドメインを装うなりすましメールとは異なり、正規のドメインそのものからメールが送られるので、受信した人が悪意のあるメールだと見分けるのが困難です。
金銭目的でのドメイン売却や不当な要求
ドメインが乗っ取られたあと、返還する代わりに金銭を要求されたり、高額で第三者に売却されたりしてしまう恐れがあります。
攻撃者は、高い価値をもつドメインを狙い、企業や個人が取り戻すために高額の費用を支払わざるを得ない状況を作り出そうとするのです。
場合によっては、乗っ取ったドメインをオークションに出し、より高値で売却しようとすることも考えられます。
ビジネス機会の損失
ビジネスに利用しているドメインが乗っ取られた場合は、考えられる被害は深刻です。
Webサイトにアクセスできなくなったり、偽サイトに誘導されたりすれば、サービスや商品の提供が停止し、ビジネスの機会が損なわれます。
また、EコマースサイトやWeb上でサービスを提供しているサイトでは、収益に直接的な影響を与えることになるでしょう。
もちろんサービスの信頼性も失い、顧客を競合に取られ、競争力が低下するなどして、取り返しのつかない状況につながる恐れもあります。
ブランドイメージの毀損
乗っ取られたドメインから偽サイトへの誘導やフィッシング詐欺に悪用された場合、ユーザーから企業そのものに対して不信感を抱かれる恐れがあります。
企業のイメージが低下してしまうと、将来的な顧客離れや、取引先などとの関係喪失にもつながりかねません。
一度失った信頼を回復するには時間とコストがかかるため、長期的にビジネスの発展を阻害する要因になってしまいます。
機密情報の漏洩
ドメイン乗っ取りによって、機密情報が漏洩するリスクは非常に高いです。
ドメインが攻撃者に乗っ取られると、そのドメインに関連するメールサーバーやウェブサーバーにも不正アクセスされる可能性が出てきます。
そしてその結果、企業の内部情報や顧客の個人情報、取引データなどが外部に流出する危険があります。
法的責任や賠償問題を引き起こすだけでなく、企業の信頼失墜や顧客離れに直結し、長期的なビジネスへの影響も避けられません。
ドメインプロテクションにかかる料金
提供元のサービスによって異なりますが、1ドメインごとに、年単位で1000円~1500円程度かかる場合が多いです。
法人の場合は大きな負担にはならないかもしれませんが、個人の場合だと、少しコストを負担に感じるかもしれません。
複数ドメインを管理していて、いずれも保護していこうと考える場合なら、なおさらです。
『XServerドメイン』の「ドメインプロテクション」機能は無料
そんなときは、当サービス『XServerドメイン』で提供するドメインプロテクション機能を、ぜひご利用ください。
無料で提供していますので、コストを気にすることなく、ドメインの乗っ取りや不正アクセスから守れます。
ドメインを安全に運用したいあらゆる方におすすめです。
『XServerドメイン』でも、第三者の不正な操作によるドメイン名ハイジャックの防止を目的として、「ドメインプロテクション」機能を提供しています。
「ON」に設定すると、以下の設定を変更するときに、ご登録のメールアドレスでの本人確認が必要です。
- ネームサーバー設定
- DNSレコード設定
- Whois情報設定
- Whois初期値設定
- レジストラロック設定
管理画面からの簡単な設定のみで、Xserverアカウント(ユーザーアカウント)内の契約ドメインすべてを保護できます。
ドメインプロテクションは本当に必要?
ドメインプロテクションは、ドメインを運用する場合は基本的に必要と考えるべきです。
というのも、ドメインが乗っ取られて悪用されれば、周囲に迷惑をかける可能性があるためです。
これは、ドメインの運用規模や重要性にかかわらず、あらゆる状況で考慮するべきリスクです。
とくに、規模の大きなサイトに使っていたり、知名度の高い企業やブランドに使っていたりするドメインでは、問題が生じたときの影響も大きいはず。
悪用リスクだけでなく、自己の活動への悪影響も大きいので、すぐにセキュリティを強化するべきでしょう。
個人ブログなど、副業などで収益化に活用しているドメインなども同様です。
『XServerドメイン』の「ドメインプロテクション」機能なら無料なので、費用を気にすることなく、手軽にセキュリティを強化できます。
ドメインプロテクションの利用方法
続いて、ドメインプロテクションを利用する方法を解説します。
多くの場合、ドメインサービスの管理画面(ユーザー専用画面)に用意されている専用のメニューから申し込むことで利用できます。
有料サービスの場合は、申し込み手続きの中で利用料金の決済も必要です。
今回は、無料で簡単に利用できる『XServerドメイン』の「ドメインプロテクション」機能の利用手順を解説します。
XServerでご契約のドメインに限ります。
別のサービスをご利用の方は、ドメインの移管などをご検討ください。
これから取得予定の方は、ぜひXServerでのドメイン利用をご検討ください。
「ドメインプロテクション」機能の設定手順は以下のとおりです。
『XServerドメイン』の契約管理ページにログインします。
左側にあるメニューから「ドメインプロテクション」をクリックします。
メールアドレス認証に進むをクリックします。
Xserverアカウントにご登録のメールアドレス宛に認証用のメールが送られます。
メール内に記載の「認証コード(数字)」を確認します。
設定画面に戻り、「認証コード」を入力して、認証を行うをクリックします。
有効にした旨が表示されたら完了です。
『XServerドメイン』の「ドメインプロテクション」機能は、「無効/有効」を切り替えるのみの簡単設定です。
アカウント内の契約ドメインを一括して保護でき、手間がかかりません。
ドメインプロテクションの解除方法
サービスによっても異なりますが、ドメインプロテクションは、ご利用サービスの管理画面から申請すれば解除できます。
『XServerドメイン』の「ドメインプロテクション」機能も、有効化したときと同様の手順で、管理画面から簡単に解除できます。
『XServerドメイン』の契約管理ページ』にログインします。
左側にあるメニューから「ドメインプロテクション」をクリックします。
メールアドレス認証に進むをクリックします。
Xserverアカウントにご登録のメールアドレス宛に認証用のメールが送られます。
メール内に記載の「認証コード(数字)」を確認します。
設定画面に戻り、「認証コード」を入力して、認証を行うをクリックします。
無効にした旨が表示されたら完了です。
セキュリティ機能なので、基本的には有効状態での運用がおすすめです。
ただ、複数回の設定変更を行ったり、管理者を変更したりするなどして、作業を要する場合は一時的に解除したほうが都合がよいときもあるでしょう。
ドメインプロテクションはあとからでも設定可能
通常、ドメインプロテクションはドメインを取得したあとからでも設定が可能です。
むしろ、取得と同時に申し込めるサービスもあるものの、あとから追加で申し込んだり、設定したりするオプションサービスとして提供されていることが多いです。
とはいえ、先に紹介したとおり、悪用されるリスクもあるので、運用を開始するときには早めにドメインプロテクションを設定しておくことをおすすめします。
運用規模が小さいからといって、セキュリティを緩めないようにしましょう。
まとめ
この記事では、ドメインプロテクションの概要、利用するメリット、利用する方法などを解説しました。
要点をまとめると以下のとおりです。
- ドメインプロテクションは、ドメインのセキュリティを強化する機能・サービスのこと
ドメインの重要な設定変更時に、管理者の本人確認を必要とすることでセキュリティを強化する - ドメインが乗っ取られると、取り返しのつかない事態が生じる恐れがある
- 運用規模が大きく、重要なドメインには、とくにドメインプロテクションの利用がおすすめ
- 『XServerドメイン』ならドメインプロテクションが無料で利用できる
ドメインプロテクションは、ドメインのセキュリティを強化し、大切なドメインを守るために欠かせないサービスです。
管理者の本人確認を必須にすることで、乗っ取りや誤操作によるリスクを大幅に減らせます。
とくに、運用規模が大きく、ビジネスに直結するドメインには、ドメインプロテクションの導入を強くおすすめします。
『XServerドメイン』なら、「ドメインプロテクション」機能を無料で利用でき、安心してドメイン管理を進められますので、ぜひご活用ください。
以上、最後までお読みいただき、ありがとうございました。
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